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『Oi Rio Pro』トリッキーなコンディションでR2が終了!

2015-05-15 更新
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現地時間5月14日、ブラジル・リオデジャネイロで開催中のワールドツアー第4戦『Oi Rio Pro』は一日のレイデイを経て敗者復活戦のR2が行なわれ、R3を戦う24名が決定。

舞台の「Barra da Tijuca」は朝の内風が悪く、朝7時のファーストコールはオンホールド。
9時30分の再コールで風が改善したため、コンテストディレクターのキーレン・ペローがゴーサインを告げて10時からスタート。日没前までに12ヒートをこなしました。

風が改善したとはいえ、基本的にまとまりは無く、6-8ftレンジの強烈なウネリがシャローなバンクでブレイク。
一見良さそうなバレルでもテイクオフ出来ずに降ってしまうことも...。
世界トップの選手でなければクローズアウトと言っても良いようなトリッキーなコンディションでした。

オープニングヒートは3Xのミック・ファニング(AUS・写真最上部)vsワイルドカードのデヴィッド・ドゥー・カーモ(BRA)のカード。
デヴィッドが勝利した昨年と全く同じシチュエーションでミックは序盤からリードを保ち、後半には今イベント最大のレフトのバレルをメイク。9.80のハイエストスコアをマークしてトータル16.63でデヴィッドをコンビネーションに追い込んで見事にリベンジを果たすことに成功。

「ヒート前、波を見ながらどこにベストウェーブが入るか数人と話し合っていたんだ。アウトに出ると本当に宝探しみたいな感じだった。だから、最初にスコアを出しておこうとトライしたのさ。前回の敗退を活かさなければいけない。同時に彼に仮を返したかったよ」

マーガレットリバーでは13位と今シーズン最低の結果に終わったものの、ベルズでの優勝が大きく、現在のランキングは2位。
2006年、2007年と2年連続で優勝した経験があるブラジルでの戦い。彼がよく口にする「一つ一つのヒートを確実に勝っていくだけ」の言葉通り、今後も続く可能性があるトリッキーな波での勝負は誰を相手にしてもブレない戦略が重要な鍵を握りそうです。

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R1で吹き荒れたブラジリアン・ストームを抑圧することに成功したミック。これをきっかけにジョン・ジョン・フローレンス(HAW・写真上)がワイルドカードのアレックス・リベイロ、タジ・バロウがアレホ・ムニーツを抑えていました。

「ヒートではなかなか波を見つけることが出来なかったよ。パドルし続けたのにね。ラッキーにも最後の波に乗れて心理戦に勝てた。あの波は怖かったね。まるでタヒチみたいなエアードロップだったんだ」

トリッキーなコンディションに後半までロースコア止まりだったジョン・ジョンとアレックスのヒート。アレックスが僅かに上回るシチュエーションでジョン・ジョンはヘビードロップからパイプラインのようなバレルに包まれ、8.67をスコア。
この時点でもリードはアレックスでしたが、ジョン・ジョンはラスト数分に小振りなバレルからドギードアを潜って6.17を重ね、逆転に成功。

ブラジルのギャラリーの特徴は自国の選手に勝った相手でも関係なくヒーローとして讃えること。ジョン・ジョンの周囲には沢山のファンが集まり、ハリウッドスターがビーチを歩いているのかと錯覚するほど。

「ここはクレイジーな場所さ。とても大勢の人が集まり、サーフィンを楽しんでいるんだ」

ジョン・ジョンの言葉通り、ブラジルでのサーフィン熱はワールドチャンピオンが誕生して更に加熱しており、ある意味異常とも言える熱狂ぶりです。

もう一人のブラジリアン、ミゲル・プーポもアダム・メリング(AUS)に敗れ、結局R2を勝ち上がったブラジリアンは0。
ブラジリアン・ストームの衰えとは対照的にこの日はルーキーの活躍が目立ち、リカルド・クリスティ(NZL・写真下)が2013年のブラジルを制したジョーディ・スミス(ZAF)、キアヌ・アシング(HAW)がジョエル・パーキンソン(AUS)、返り咲き組のダスティ・ペイン(HAW)がジュリアン・ウィルソン(AUS)を敗ってR3へ。

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「どこに良い波が入るか、一日見ていたよ。リップは危険であり、とても変わりやすい。観察していた通りの場所に良い波が入り、それに乗ることができたんだ。イベントを重ねる毎に強くなり、慣れてきているよ。友人もできてトップの選手から多くを学んでいる。本当に素晴らしい経験をさせてもらっているよ」

マーガレットリバーに続き、2度目のR3進出を果たしたリカルド。初のR4進出をかけての戦いの相手はカレントリーダーのエイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)
R2の対戦相手だったジョーディ然り、強敵を前にしても彼のリラックスした表情は変わらず。ニュージーランドから胸を借りるスタンスで世界の舞台に上がり、勝敗に関わらず全てを楽しんでいる印象です。

その他にR2を勝ち上がったのは、ジョシュ・カー(AUS)、ナット・ヤング(USA)、オーウェン・ライト(AUS)、カイ・オットン(AUS)、エイドリアン・バッカン(AUS)

キアヌとのクロスゲームに敗れたジョエルはジェットスキーに振り落とされる(写真下)という珍しい場面も...。
ベルズの9位以外は13位が2回でランキング14位。更に今回の25位、つまり最下位でランクダウンの可能性もあり、シーズン序盤で大苦戦。人生、悪いことは重なるものです。

ネクストコールは現地時間5月15日朝7時(日本時間15日夜7時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると週末にかけてゆくりとサイズダウン傾向となる予想。 

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WSL公式サイト

photo: WSL Covered Images

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