『Australian Open of Surfing』終了!
2016-03-06 更新
現地時間3月6日、オーストラリアのシドニー近郊のビーチ、マンリーで開催されていた『Australian Open of Surfing』が終了!
そろそろ夏の終盤となる南半球のオーストラリア。各地でフェスティバルが開催される中でも『Australian Open of Surfing』は特に規模が大きく、サーフィンコンテストを含めるものでは最大。
メインイベントのQS6,000のメンズ・ウィメンズの他、ビーチにはスケートボードのための特大のボウルが設置され、MTVを巻き込んだライブやDJプレイなど、ビーチカルチャーが定着しているオーストラリアを象徴するまさに真夏の祭典を楽しむ人で会場は常に満員状態。
(ちなみにヌーサでは『Noosa Festival』が3月5日〜12日に開催され、日本からもロングボーダーが参加)
MC席にはCTでもお馴染みのジョー・ターペル、解説には1988年のワールドチャンピオン、バートン・リンチと元CT選手で腰部の悪性腫瘍のために引退したリッチー・ラベットとマンリー出身の偉大なサーファー。
更にファイナル前にはオッキーことマーク・オクルーポ、トム・キャロル、バートン・リンチ、ダミアン・ハードマン。
オール・グーフィーフッターのレジェンドによるスペシャルヒートが行なわれるなど、至れり尽くせりのフェスティバルでした。
会場のマンリーは典型的なビーチブレイク。期間中はオンショアに悩まされた日が多かったものの、良好なサンドバーのおかげでコンテストには問題ないコンディション。
ビーチを埋め尽くした沢山のギャラリーの前で最後に笑ったのは、ディオン・アトキンソン(AUS・写真下)でした!
「まさかこのコンテストで自分が優勝するなんて。もし、誰かがオレにチャンスがあると言っても信じなかったよ。良いヒートが重なり、1週間を通して勢いに乗っていた。昨年末は惜しくもリクオリファイを逃したから、年初に優勝出来たのは大きいね。ホント、信じられない気分さ」
2014年にツアーでは珍しい南オーストラリア出身のサーファーとして世界を回ったディオンでしたが、ルーキーイヤーの壁は厚く、一年で脱落して2015年はQSからやり直すことに...。
今回の優勝でQSの6,000ポイントを得てランキングは3位。賞金の25,000USドルも手に入れ、申し分ないシーズンのスタートを切っています。
「このイベントはいつも凄い数の観客に圧倒されるんだ。ヒート中は頭が真っ白になってしまうほどだけど、今日は自分を見失わずに出来たことが本当に嬉しいよ」
ファイナルデイはQF、SF共に9ポイント台をスコアしてヘイター・アルヴェス、トーマス・ヘルメスと二人の強豪ブラジリアンを倒してファイナルへ。
最後は波回りが悪かった対戦相手のレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA・写真下)とは対照的に7.83を含むトータル14.66をマークし、コンビネーションの圧勝でした。
先週のニューキャッスルでのQS6,000『Maitland and Port Stephens Toyota Pro』でマット・ウィルキンソン(AUS)とファイナルを戦ったレオナルド。
2戦続けて優勝は逃したものの、2戦続けてファイナル進出は彼にとって大きな自信に結び付くことでしょう。
4,500ポイントを得てランキングではトップに浮上し、イタリア人初のクオリファイに近づきました。
「クオリファイに向けて素晴らしいスタートになった。2戦続けて2位はちょっと気分が落ちるけど、良い結果だよね。この一週間、素晴らしいサポートを受けた。沢山の観客にイタリアの国旗を毎日見れたことは本当にクールだったよ」
オーストラリアレッグは「Quiksilver」のチームとして五十嵐カノア、エゼキエル・ラウ(HAW)などと行動を共にし、元CT選手のスネークことジェイク・パターソンのコーチの元で良い結果を残したレオナルド。
イタリア人らしい陽気な性格はチームの盛り上げ役でもあり、彼の周りは常にポジティブな空気が流れていたようです。
ウィメンズイベントの『Aussie Bodies Women’s Pro』は、先週のニューキャッスル同様にトップ17のメンバーが数多くファイナルデイに残り、SFまで絞られるとジャスティン・デュポン(FRA)以外は全てトップ17と開幕戦を前に早くも熾烈な戦いに!
ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS・写真下)、マリア・マニュエル(HAW)がファイナルを戦い、9.60を含むトータル17.93をスコアしたニッキが昨年のQS6,000『Los Cabos Open of Surf』以来の優勝を決めました!
「マンリーで優勝出来て最高の気分よ!今日は本当に楽しい波だった。まるでホームの’ripbowl’でサーフィンしている気分だったわ。マリアはイベントを通して素晴らしいサーフィンをしていたから、彼女に勝てて凄い嬉しい!もの凄い数の人が観戦していて、素晴らしい雰囲気の中で優勝した気分は言葉では表現が出来ない。最高の1週間だったわ」
オーストラリアでもフィリップアイランドというビクトリア州の島がホームのニッキにとってマンリーはアウェイの場所。
SFではマンリーから少し北上したノースナラビーン出身で今イベントのディフェンディングチャンピオン、ローラ・エネヴァーと対戦し、土壇場で7.17をスコアして僅か0.51差で逆転に成功。この勝利がファイナルでも良い流れになったように感じました。
QSランキングではニッキがトップに立ち、ニューキャッスルで3位、今回2位だったマリアがその後に続きます。
ハワイのカウアイ島出身のマリアですが、ニューキャッスル、マンリーのようなビーチブレイクでもスタイリッシュなサーフィンで強さを発揮。リーフブレイクではメンズ顔負けのチャージを見せ、更にエキゾチックな美貌も兼ね備えています。
ファイナル終了後のインタビューでは、「ファイナルまで進めて本当にハッピーよ。いくつかの良いスコアを出してヒートを勝ち進むことが出来たのは、これから3戦続くCTイベントの前にストレスを和らげる最高のこと。表彰台に上がるのは良い気分だし、この勢いを維持したいわ」とコメントを残しています。
なお、今回も日本から多くの選手が参加していましたが、最高位はR5で敗退した村上舜の9位。
次のグレードが高いQSは5月にブラジルで開催予定の10,000。その前には4月に西インド諸島のマルティニーク島、カリフォルニアのローワートラッセルズで3,000が開催予定です。
3月10日からはゴールドコーストでCT開幕戦『Quiksilver Pro Gold Coast』&『Roxy Pro Gold Coast』がスタート。
注目はアメリカ国籍ながら日本人の両親を持つ五十嵐カノア。
最新情報はTwitterやコンテストリポートでお伝えします!
『Australian Open of Surfing』
1位 ディオン・アトキンソン(AUS)
2位 レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)
3位 デイヴィッド・シルヴァ(BRA)、トーマス・ヘルメス(BRA)
『Aussie Bodies Women’s Pro』
1位 ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)
2位 マリア・マニュエル(HAW)
3位 ジャスティン・デュポン(FRA)、ローラ・エネヴァー(AUS)
WSL公式サイト
『Australian Open of Surfing』公式サイト
photo: WSL Covered Images
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