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『Drug Aware Margaret River Pro』 シーバスがCT初優勝!

2016-04-16 更新
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ウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)の開幕戦から2連勝、ブラジリアン・ストームの衰退、スポット参戦を表明したミック・ファニング(AUS)など明らかに昨年までと違うシーズンになっている2016年のワールドツアー。
マーガレットリバーで開催されたオーストラリアレッグの最終イベント『Drug Aware Margaret River Pro』もその流れを汲み、ダークホース中のダークホース、セバスチャン・ズィーツ(HAW・写真最上部・下)が優勝して周囲を驚かせていました。

現地時間4月16日に迎えたファイナルデイ。舞台は前日に噂されていたレギュラー版のタヒチ・チョープーと称される「The Box」ではなく、メインの「Surfers Point」
公式6-8ftレンジのオフショア。今年は一度も「The Box」が使用されなかったのは残念でしたが、メインはバレルに美しいオープンフェイス、文句の付けようがないグッドコンディションでした。

A.Iことアンディ・アイアンズの故郷、カウアイ島出身のシーバスの優勝。
マーガレットリバーの過去のチャンピオンを振り返るとジョン・ジョン・フローレンス、ダスティ・ペイン、カリッサ・ムーアとこの5年間はハワイアンの強さが際立っています。
シーバス曰く、メインの波はサンセットに似た波質で、とてもやりやすいそう。彼の持ち味であるパワフルなカービングがファイナルでも勝負の決め手になっていました。

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「ストークしているよ。プレッシャーがかかる中、最後のマニューバーはホワイトウォーターでリカバリーすることが出来た。優勝は長い間、目標にしていたことさ。世界のトップ選手と対戦してCTで勝てるなんて最高だね。この優勝は家族とホームにいるみんなに捧げるよ。自分をプッシュしてくれ、支えてくれたみんなに感謝する」

2012年にトリプルクラウンを獲得してクオリファイにも成功。2013年からはツアーの一員として世界を回っていましたが、2年続けてリクオリファイはギリギリで、3年目の昨年は26位で脱落。
しかし、今年はオーウェン、ビードを始め、怪我で欠場している選手が多いため、リプレイスメントとして開幕戦から参加しており、9位、13位、そして今回の優勝でランキングはウィルコに続く2位までジャンプアップ。
賞金のUS100,000(日本円で約1,000万円)も手に入れました。

「ツアーを脱落したのは、辛かったよ。まるで初心者に戻った気持ちだった。ホームに帰ってサーフィンしまくってリズムを取り戻したんだ。QSからCTに呼ばれて戦ったこのコンテストは素晴らしかったね。凄い波と最高の風。西オーストラリアは毎日エピックだった」

自らも2008年にマーガレットリバーを制したことがある元CT選手のトム・ウィタカーをコーチに目標を達成したシーバス。
表彰台では同じ1988年生まれのジュリアンを’いじる’ように、ジョークを交えながらのマイクパフォーマンスでギャラリーを楽しませ、今夜の予定は?との質問には、「パースのカジノに行ってスロットマシンを打ってくるよ!」と笑顔で返答。

ちなみにシーバスはマーガレットリバーで飲むカプチーノがお気に入りのようで、ファイナル終了後のインタビューでは、「カプチーノを飲みに行こうぜ!」とハイテンションで叫んでいました。

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前日のQFでは9.50をスコアしてファイナルデイもジョエル・パーキンソン(AUS)を相手に素晴らしいライディングを披露していたもう一人のファイナリスト、ジュリアン・ウィルソン(AUS・写真上)
ファイナルでは序盤にスコアを重ね、ラスト5分にシーバスが逆転するまでリードを握っていました。

「ここの波とギャラリーは大好きさ。とても良いファイナルだったね。初優勝を遂げたシーバスを祝福するよ。抜きつ抜かれつの良い勝負だったし、ここで彼と良いヒートをするのは2度目なんだ。ベルズは昨年より良く、ここでも良い結果を残せた。シーズンの残りが楽しみ。そして、ブラジルでも勢いを維持したいね」

ミックがシャークアタックに遭った昨年の『J-Bay Open』以来のファイナルとなったジュリアン。
2014年のパイプラインマスターズ以来の優勝も目前で、オージーという立場では、1985年の初代チャンピオンのオッキーことマーク・オクルーポから続き、2010年のジョシュ・カーを最後に途絶えたタイトルを奪回するチャンスでもありました。

ランキングではウィルコの大量リードは変わらず、2位以下は大きく入れ替わり、シーバス、イタロ、コロヘ、ジョエルと続きます。
ジュリアンは開幕戦の25位が響き、7位に甘んじています。

次の第4戦はブラジル・リオデジャネイロで開催される『Oi Rio Pro』
ウィメンズ併催で5月10日〜21日に行なわれます。

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『Drug Aware Margaret River Pro』結果
1位 セバスチャン・ズィーツ(HAW)
2位 ジュリアン・ウィルソン(AUS)
3位 ジョエル・パーキンソン(AUS)、イタロ・フェレイラ(BRA)
5位 ナット・ヤング(USA)、レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、コロヘ・アンディーノ(USA)、カイオ・イベリ(BRA)

WSL Samsung Galaxy Championship Tour
『Drug Aware Margaret River Pro』終了後のランキング
1位 マット・ウィルキンソン(AUS) 24,000pt
2位 セバスチャン・ズィーツ(HAW) 15,750pt
3位 イタロ・フェレイラ(BRA) 14,750pt
4位 コロヘ・アンディーノ(USA) 13,700pt
5位 ジョエル・パーキンソン(AUS) 13,450pt

WSL公式サイト

photo: WSL Covered Images

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