F+(エフプラス)コラム「大きなサーフィンニュースがふたつ」
2016-05-26 更新
Text by つのだゆき / Photo by snowy今志田下では、久しぶりの大きな国際大会、QS6000イベント、一宮千葉オープンが行われていて、女子のQS1000はファイナルを残すのみ、男子もラウンドオブ48まで進んだ。日本人生き残り、わずか2名。仲村拓久未(写真上)、稲葉玲王(写真下)。
負け組続々帰国で、お世話の人は成田、羽田を行ったり来たり(笑)。ご苦労様です。
ま、サーフィン界もオリンピックに向けていろんなところでいろんな動きがあり、政治的、人事的、営業的、利権的、その他いろんなものが私に関係のないところで、ワサワサしてきているわけだけど、この大会期間中もおそらく各方面からの視察だのなんだので、対応する皆さんは忙しいんだろうな、と思う。
そんななか、大きなニュースがふたつ。
ひとつは、前回このコラムでもお伝えした例のケリーのプールの会社の株式の過半数をWSLの親会社であるWSLホールディングス(こんなの、あったんですね)が取得した、つまり、会社を買ったというニュース。これによって、あのプールの権利はWSLが持つことになるんだと思う。ま、このケリーのウエイブプールの会社は最終的にプール製作が成功したあかつきにはこういうことになるのは見えていたことなので、出来レースというか、ま、もともとWSLの大元がケリーのマネジャーが関与する会社なので、驚くことはないけど、この先のツアーの形が大きく変わる感じはする。
もともとWSLはコンテストをショーとして考えているので、海のないところでもショーができるプールの可能性には大きな興味を持っていた。
それとともに、このプールを使えば、海のない内陸部でもサーフィンの練習ができて、選手のスキルアップのためのトレーニングにも使えるということで、海を見たことのないプロサーファーの誕生、というのも、そう遠い将来の話ではないのかもしれない。
ボトムの形状を変えることで、バレルの波、エアーの波、カーヴィングの波、いろいろ出せるらしい。あとは、どうジャッジするかや、どういうコンテストフォーマットにするかとか、実践のツメだけだ。
おそらく日本もプールの設置場所としては有力候補地なんだと思う。
でもま、中国かね。上海あたり、どうですか。雑技団から身体能力の高いの引っ張って、プールで訓練するシステム(笑)。
これが現実に動き出せば、ってもう動き出してるわけだけど、世のなか、大きく変わると思う。
もうひとつ、人づてに聞いた話ではあるけど、ISAのワールドサーフィンゲームスが2017年、日本、田原で開催されることが決定したらしい。1990年に日本の宮崎、新島で行われていて、その時はケリー、ロブをはじめとするモーメンタム世代が選手としてきたわけ。あれから27年。今度はオリンピックの前哨戦のような立ち位置になるのかね。
ま、30年近くもたてば世の中大きく変わるわけだけど、ここ数年はすべてがオリンピックに向けて、目まぐるしく動いて行くサーフィン業界になるんだろうと思う。
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