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CT第5戦『Fiji Pro』R2はベテラン勢が活躍!

2016-06-06 更新
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現地時間6月6日、フィジー・タバルア島で開催中のCT第5戦『Fiji Pro』は2日目を迎え、敗者復活戦のR2の全てのヒートを消化。
南西ウネリはゆっくりとサイズダウン傾向ながら、舞台の「Cloudbreak」は基本的に初日と同じようなコンディション。
9ポイント台はR1で2本、R2ではダスティ・ペイン(HAW)が僅か1本と毎年ハイスコアが連発する今イベントにしては物足りないアーリーラウンドに...。

波選びが難しい状況で強さを発揮したのは、ベテラン勢。
引退試合となるタジ・バロウ(AUS)を始め、ミック・ファニング(AUS)、ジョシュ・カー(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、エイドリアン・バッカン(AUS)がラウンドアップ。
開幕戦から2連勝、第4戦のブラジルでは最下位と失速したものの、依然カレントリーダーのウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)も2戦連続のR2敗退は免れ、R3進出。
その他、R1で活躍が目立っていたブラジリアンの中で取りこぼしてしまったイタロ・フェレイラ、ガブリエル・メディナ、アレホ・ムニーツも次に繋げています。
ルーキーでは五十嵐カノア(写真最上部・下)、コナー・コフィンの北米コンビが残り、リプレイスメントのダスティもQF進出を決めたブラジル戦の勢いを維持してラウンドアップ。

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リプレイスメントながらマーガレットリバーで優勝してランキング4位につけている強敵のシーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)を倒したカノアは、「フィジーには早めに来たんだけど、良いスウェルに恵まれ、それが今回の勝利にも結び付いたんだと思う。自分の人生でベストな波に乗り、リーフでのサーフィンについて多くを学び、その経験が活かされたんだ」とヒート終了後のインタビューでまずは一言。

序盤からテイクオフを繰り返し、ターンでスコアを重ねたカノア。中盤にはテイクオフから早いセクションを抜けてグラブレールでプルイン。7.00をスコアすると後半にはバックサイドでリップを重ね、インサイドセクションのバレルも綺麗にメイクして6.17。
2本のベストスコアで共にフィニッシュを決められなかったシーバスとは対照的に彼らしいスマートな試合運びで開幕戦から5戦続けてR3進出。

注目すべきはツアーで初めて披露したバックサイドのバレルでのスキルの高さ。
子供の頃から冬のノースショアに通い、パイプラインでも自信があるとインタビューで答えたこともあり、ウェイティングピリオド後半に予想されている大きなウネリでカノアがどんなライディングを見せてくれるのか非常に楽しみです。

マーガレットリバーやブラジルでも一緒に行動したシーバスについては、「シーバスは親友だし、共にトム・ウィタカーがコーチなんだ。彼は大好きなサーファーの一人でもある。そんな彼との初めてのヒートに勝ててストークしているよ」とコメントを残しています。

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シャークアタック、兄との辛い別れ、離婚。そして、長年続いているタイトルレースのプレッシャー。
今シーズンは地元での開幕戦と自らのスポンサー「RipCurl」のイベントであるベルズ。昨年ファイナルでシャークアタックに遭ったJ-bayと3戦のスポット参戦を予定していたミック(写真上)でしたが、リクオリファイ可能な成績を残すためにフィジー戦も出場。

親友のカイ・オットンとのヒートでは、序盤にクリティカルセクションでのターンを重ねて8.17。後半にはソリッドなボトムターンからパーフェクトなカービング。僅か2マニューバーで7.93をスコア。選び抜いた僅か2本の波でトータル16.10をまとめてR3へ。

「親友との対戦は辛いよ。カイとはフィジーでいつも同じ部屋に泊まっているんだけど、今回で3回続けて同じヒートに重なったことになる。お互いをリスペクトして語り、サーフィンをする。最終的にはこれしか方法がない。それでも友人を倒すのは嫌だよ」

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ベルズ戦の後、マーガレットリバーとブラジルをスキップして得た約2ヶ月の休暇は、今まで行けなかった場所へのトリップや、ビード・ダービッジ、ジョエル・パーキンソンなどと立ち上げたビール会社の関係などで忙しく過ごしていたとのこと。

「休暇中とは全く違う気持ちだね。でも、今年はワールドタイトルを狙っている訳ではないし、コンテストジャージを着ても気楽な感じさ。時が経てば次に何をするかが見えてくると思う。まだ行きたい場所が沢山あるけど、早い段階で決断を出すこともあり得るかな」

ルームメイトとの対戦、ウェイティングピリオド前のフリーサーフィン中に右膝を負傷して後ろ髪を引かれながらヘリコプターで病院へ向かうジョエルの見送りや、ほぼ同じキャリアを過ごしたタジの引退。昨年のパイプラインでの大怪我から念願の海に戻り、今回ボードキャディーを務めている親友のビード。

ミックにとってフィジーにいるだけですでに多くのことが起こり、それを受け入れながら自らが進む道を模索しているような感じがします。

ちなみにミックは次のヒートに登場したタジのボードキャディーを務め、ヒート終了後はタジの勝利を称えていました。

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R3の注目カードは、ケリーvsジョーディ、ジョン・ジョンvsタジなど。

ネクストコールは現地時間6月7日の朝7時30分(日本時間の同日早朝4時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南西ウネリはゆっくりとダウン傾向。
8日〜10日にかけてもサイズダウン進み、11日の土曜日に新しい南西ウネリが入り始める予報。

WSL公式サイト

photo: WSL Covered Images

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