ウィメンズCT第8戦『Cascais Women’s Pro』終了!タイトルレースはフランスへ!
2016-09-30 更新
全10戦で争われる2016年のウィメンズワールドツアー。
すでに4戦を決めて独走しているタイラー・ライト(AUS)と僅かな可能性を残して追っているコートニー・コンローグ(USA)のタイトルレースもいよいよ終盤戦。
どちらがタイトルを獲得しても新しい女王の誕生となり、ここ数年続いていたカリッサ・ムーア(HAW)とステファニー・ギルモア(AUS)の牙城が崩れることになります。
ポルトガル、フランスと続くヨーロッパレッグではポルトガルでタイラーが優勝してコートニーがQFで敗れた場合、タイラーのワールドタイトルが確定するというシナリオ。
しかし、現地時間9月29日のファイナルデイでコートニー(写真最上部・下)は勝利への執念を見せてマリア・マニュエル(HAW)とのQFを突破。
更にSFではココ・ホー(HAW)を倒してファイナルでタイラーと直接対決。クロスゲームの末に8.17を含む、トータル13.00で今シーズン2度目の優勝を決めました!
「再び表彰台に上がれて凄い興奮しているわ。ワールドタイトルレースは非常に厳しい状況。成し遂げるためにまだやることは沢山あるわ。ポジティブに考えれば、この優勝で一歩近づいた感じね。このイベントでの自分のパフォーマンスには満足しているし、良い方向に向かっていると思う。常にミスから学び、成長しようと努力している。次のフランスは大好きな場所よ。バレルとビッグターンを楽しみにしているわ」
公式5ftのクリーンなグッドコンディションに恵まれたファイナルデイの「Guincho」
コートニーはQFでバックサイドでのビッグフローターで9.80、SFではイベント初のバレルをメイクして9.33をマーク。
2ヒート続けてコンビネーションの圧勝でしたが、ファイナルは一転してクロスゲームとなり、珍しくワイプアウトする場面も...。
「ファイナルはとても難しかったわ。変化したコンディションに少し対応出来なかったの。でも、優勝出来てストークしている。アウトに出た時、タイラーが北側にパドルアウトしていたのを見て私とは違うゲームプランだと思った。私はそれまでの通り、トレーニングしてきたポジションにこだわったわ。そこが一番コンスタントに好みの波が入り、スコアを出せるチャンスもあると期待したのよ」
ディフェンディングチャンピオンでもあるコートニーは誰よりも波を見極めており、それが今回の結果に結び付いたと言えます。
今回の優勝でタイラーとのポイント差を7250から5250に縮め、タイトルレースは次のフランスに持ち越されることに。
昨年はカリッサと熾烈なタイトルレースを繰り広げ、最終戦のファイナルデイで逃してしまった経験があるために今年はなんとしても手に入れたいことでしょう。
早ければこのポルトガルでタイトルを決めることが出来たタイラー(写真上)
惜しくもそのチャンスは逃したものの、今シーズン5度目のファイナル進出で確実に女王に近づいています。
「全体の状況から判断して私はコートニーと違うバンクでのサーフィンを選んだの。コートニーには’おめでとう’と言いたい。そして、このイベントはとても興奮したわ。次のフランスも目標は同じで、全てのヒートを勝ち、最後に優勝したい。今回はビーチブレイクを学んだこともあるし、それを次のフランスで活かしたいわね。今年はサーフィンやヒートでの戦い方について今までにないほど勉強することが沢山あるの。ツアー6年目。人生を通して見てもこんなに多くを学んだ経験は初めてよ。もちろん、タイトルレースは大切だけど、それよりも人間として自分に何が可能なのか、何が必要なのかを知ることが出来たの」
スーパーコーチと呼ばれるマイクロことグレン・ホールとチームになって世界の頂点に向かっているタイラー。
脳出血によってシーズンを棒に振った兄オーウェンや、その逆境によって絆が強まった家族の存在も大きいと思います。
ちなみにオーウェンはすでに海に戻っており、ゆっくりと回復に向かっています。
次の第9戦『Roxy Pro France』はフランスで10月4日〜15日にメンズの第9戦『Quiksilver Pro France』と併催されます。
『Cascais Women’s Pro』結果
1位 コートニー・コンローグ(USA)
2位 タイラー・ライト(AUS)
3位 ジョアン・ディファイ(FRA)、ココ・ホー(HAW)
5位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)、セージ・エリクソン(USA)、マリア・マニュエル(HAW)、カリッサ・ムーア(HAW)
WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Cascais Women’s Pro』終了後のランキング
1位 タイラー・ライト(AUS) 61,450pt
2位 コートニー・コンローグ(USA) 56,200pt
3位 カリッサ・ムーア(HAW) 47,700pt
4位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW) 43,650pt
5位 ジョアン・ディファイ(FRA) 42,100pt
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