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スリランカのライフスタイル⑧(体験談#1)

2007-04-02 更新
体験談#1

僕が遭遇した重~い事故…。
今回はチョットと重い内容だけど最後まで読んでくださいね。
誰にも気づかれる事なく、溺死したスリランカ人青年の話です。

ヒッカドゥアローカルは、基本的に非常に視力がよく、カレントに流された人を直ぐに発見する。
当然救助するが、これがほぼ日常茶飯事に近い。

ビーチでのんびり彼らと話していると、彼らは突然そこら辺にあるサーフボードをつかみ、砂を巻き上げ猛ダッシュで海に入っていく。
何事!?と良~く沖の方を見ると点のように小さくなった人が見える。
やがて彼らが、浜に引き上げ救助する。
現地に住んでいた時は、毎日のようにそんな光景を見掛けていた。

しかし、ある日の夕方、運悪くローカルがビーチにいなかった時に、一人の犠牲者が出てしまった…。

砂浜に引き上げられた時には既に息をしていなかった。
山岳地方に住む20歳位のスリランカ人青年だった。
きっと生まれて初めての海水浴だったのだろう…。
この日の波は決して大きくなかったが、チャンネルには、ゆっくりながら確かにカレントが発生していた。

アッと言う間に野次馬が集まって来たが、誰も全く行動を起こさない。
そこで、僕と友人のターボーで心臓マッサージと人工呼吸をはじめた。
そのうち僕らの仲間が、町から医者を呼んできた。

到着した医者は、あまり関わりたくないような表情で、脈を取るなり、即、僕らの顔を見て首を横に振った。
そして、なんと患者を置き去りに病院に帰ってしまった…。(藪医者め!)
それでも僕らは、諦めずに心臓マッサージ&人工呼吸を繰り返した。

そこへ相棒のマンボーが出先から帰ってきた。
直ぐに彼の車で病院に運ぶ事にした。
慌てて飛ばしたものだから、途中で車をぶつけながら、15kmほど南に行ったゴールの病院になんとか辿り着いた。
当然僕らには、為す術はなく、その日はビーチに戻り、ただ報告を待つことにした。

そしてその夜、青年は一端命を吹き返したものの、2日目の深夜に、残念ながら亡くなったそうだ…。

これからが人生で一番楽しいハズの青年が、自分の目の前で溺れ、そして命を落とした事に僕は沈んだ。。。。
人は簡単に死んでしまう…。
ましてや大自然の前では、はかない位に非力…。

海は僕らに、とてつもない喜びを与えてくれる。
しかしそんな海で人は意図も簡単に死んでしまう。
ましてや、あんなに美しくて穏やかな海でさえ、人の命を簡単に奪ってしまう…。

僕はふと思った。
僕らサーファーは自然の中で遊ばせてもらっているという事を、もっと認識すべきだと…。
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さて、次回は、「スリランカのライフスタイル」の続編パート⑨となりますが、
近年脚光を浴びて来た「アルガンベイ」に昔行った時の事を書いてみます。
ではまた!