非会員上部PR枠用
 

ロコボーイが2年連続で「JAWS』を制した!

2016-11-14 更新
20161114b1
PHOTO: © WSL/Hallman

昨年、BWT(ビッグウェーブツアー)では初開催となった北半球レッグ、マウイ島の「Pe’ahi」、通称「Jaws」を舞台とした『Pe’ahi Challenge』が現地時間11月11日に開催。

72時間後の開催を告げるグリーンアラートから一日遅れで到達した冬のノーススウェルは30ftプラス。
昨年のBWTでは最もグレードが高い(サイズを基準としてグレード・ポイントが決まる)45ftオーバーのゴールドと比べると1ランク下のシルバーと劣ったものの、ここでイベントが行われることはビッグウェーバーにとって特別であり、今年も自然の偉大さを十分に感じさせる見応えある戦いになりました。
更に今年は初のウィメンズヒートも用意され、ビッグウェーブサーフィンは新たなステージに突入。

優勝は数少ないバレル、それも車が数台入るような大きさのをファイナルでメイクして唯一の10ポイントをマークしたマウイ島のロコボーイ、ビリー・ケンパー(写真最上部・下)でした。
20161114b2
PHOTO: © WSL/Hallman

「この8週間、ハードなトレーニングを積んできたんだ。昨年の優勝では得られなかった満足感があるよ。自分のヒーローとこのスポットのパイオニア達、グレッグ(ロング)やツイッギー(グラント・ベーカー)とただ一緒にサーフィン出来ただけでも嬉しかった。まだ確信していなかった勝利を掴むために最後の波に乗ったのさ。自分にとって生き甲斐でもあり、この優勝に多くの努力をしてきた。そして、支えてくれた全ての人に感謝したい。こんな素晴らしいイベントを再び開催してくれて本当にありがとう」

初開催となった昨年、歴史に残る優勝を決めたビリーは今年もこのタイトルを獲得することに成功。
ローカルで常にこの波を気にしている彼ですが、世界を代表するビッグウェーバーの中で優勝することは容易くはありません。
ビッグウェーバーの間ではサーフィンの他にもジムやプールでトレーニングを積むことが常識であり、それは大切な命を守ることにも繋がります。

「自分にとって今年のイベントは全く違うものだった。再びここで優勝出来るなんて、人生でこんな喜びを経験したことはないよ。育ってきたこの場所での優勝は格別さ。汗と涙の結晶。ホームでビッグウェーブのイベントが開催されるなんて本当に恵まれている。日頃の努力、献身が報われたよ!」

20161114g
PHOTO: © WSL/Hallman

昨年、2度目のBWTのグランドチャンピオンを手に入れたグレッグ・ロング(USA・写真上)も勇敢なチャージで昨年の3位を上回る2位に入り、チャンピオンの威厳を保っていました。

「僅か一本しか乗れない悪名をはせてしまわないように今回は2本は乗ろうと思ったよ。セットは十分なサイズがあったし、面白かったね。この波は大きく、そして危険。人生で最悪なワイプアウトをすることも少なくない。ここでサーフィンすることは簡単ではなく、安全でもないのさ」

全6戦用意されているBWTはこれで2戦目となり、6月にメキシコのパイプラインの異名を持つプエルト・エスコンディードで開催された『Puerto Escondido Challenge』で優勝し、今回3位に入ったグラント・ベーカー(ZAF)が総合ではトップ。
2戦続けて2位のグレッグが2位につけています。

20161114p
PHOTO: © WSL/Hallman

記念すべき第一戦目となったウィメンズのイベントには12名の選手が選ばれましたが、昨年、ビッグウェーブの世界で最もインパクトがある映像を残したサーファーに贈られる『Big Wave Awards』で初めて女性以外のカテゴリー「Pure Scot Barrel of the Year」をチョープのバレルの映像で獲得したカウアイ島のカーラ・ケネリーを始め、エミリー・エリクソン(HAW・写真上)が果敢なチャージの末に病院送り。
更にCTから唯一の参加となったローラ・エネバー(AUS)も強烈なワイプアウトでファイナルに姿を現すことなく、6名のファイナリストの内、3名が棄権という異常な事態に...。

ウィメンズにとってリミットオーバーとも言えるこの舞台で優勝したのはローカルのペイジ・アーム(写真上・下)
ファーストヒートを1位通過、ファイナルでもローカルナレッジを活かした波選びで確実にスコアを重ね、歴史に名を残しました。

20161114p2
PHOTO: © WSL/Hallman

「優勝なんて、まだ夢を見ているみたいで信じられないわ。数名の女性達だけでこの波を独占出来るなんて本当に恵まれているし、特別な時間だった。ホームでの開催は友人達に支えられ、とても快適だったわ。この場所でウィメンズのイベントが開催されることが夢だったの。ラインナップを貸切って勝敗を決める。何人かの選手が怪我をしたのは残念だったけど、彼女達はまたこの場所に戻ってくるでしょう。WSLには感謝しているし、また機会を与えてくれることを願っているわ。このイベントは本当に凄かった」

2年前に「JAWS』でビッグバレルをスコアした映像が『Billabong XXL』の「Women’s Performance Award」にノミネートされ、ウィメンズのビッグウェーブサーフィンのパイオニアとしてドキュメンタリームービー「The Wave I Ride」の主演を務めた彼女。
ホノルアベイで開催されたCTにもワイルドカードで出場して時の人になっていました。
あれ以来、コンテストからは遠ざかっていましたが、今回の優勝で再び注目を集めそうです。

BWTの北半球レッグは10月15日〜2月28日の長いウェイティングピリオドが設けられており、ポルトガル「ナザレ」での『Nazaré Challenge』、メキシコ「トドス・サントス」での『Todos Santos Challenge』の2戦が残っています。

『Pe’ahi Challenge』結果
1位 ビリー・ケンパー(HAW)
2位 グレッグ・ロング(USA)
3位 グラント・ベーカー(ZAF)
4位 ニック・ランブ(USA)
5位 ペドロ・カラド(BRA)
6位 ウィル・スクーディン(USA)

ウィメンズ
1位 ペイジ・アーム(HAW)
2位 ジャスティン・デュポン(FRA)
3位 フェリシティ・パルマティアー(AUS)
棄権
カーラ・ケネリー(HAW)
エミリー・エリクソン(HAW)
ローラ・エネバー(AUS)

WSL公式サイト

「コンテストリポート」一覧へ


※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。