「イタチごっこ」のビーチクリーン!?
2007-05-29 更新
5/27(日)に茨城の波崎海岸で開催された「取り戻そう!美しい鹿島灘」というスローガンを掲げた大規模なビーチクリーンに参加しました。当日は朝から晴天に恵まれ、地元の方達を中心に多くのボランティアが集結。周辺約1kmのビーチは綺麗になり、お昼前には無事終了しましたが、私は手放しでは喜べなかったのです…。何故なら、この波崎海岸では地元のサーファーが中心となって1ヶ月に一度の定期的なビーチクリーンを行なっていますが、いくら綺麗にしても数週間後には元に戻ってしまうからです。
理由の一つとして考えられるのが、日本で最大の流域面積を誇る「利根川」の存在です。この利根川沿いには広い河川敷があり、散歩道や、運動場などが点在してますが、車の出入りが容易ということで、生活ゴミや、家電ゴミなどの不法投棄が絶えません。そのゴミが大雨によって川に流され、河口のすぐ北側に位置する波崎海岸に流れ着くのです。
今回のビーチクリーンは、河口からは少し離れたビーチで開催されたため、大きな家電ゴミこそ少なかったものの、明らかに一般家庭から捨てられたような生活ゴミが目立ちました。他にも漁業に使われるような網やライト、浮きなどのゴミも…。
全国的にみても、最近は環境問題に興味を持つ人が増え、サーファーはもちろん、それ以外の方達が主催するビーチクリーンが盛んに行なわれています。しかし、一方では心ない人の不法投棄が減らないため、その場は綺麗になっても、時間が経つと元に戻ってしまうという悲しい現実があります。
「ゴミを拾う」ことよりも、「ゴミを捨てない、捨てさせない」という考え方。これが日本中の全ての人に浸透しないと、いくらビーチクリーンをしても「イタチごっこ」になってしまうのではないでしょうか?
”海をキレイにする”ということはもとより”キレイなままの海を保つ”ということを、サーファーのみならず全ての人々が考える必要がありますね。