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『Drug Aware Margaret River Pro』終了!

2017-04-09 更新
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PHOTO: © WSL/Sloane

登録から2年越しの開催となった「North Point」でのセバスチャン・ズィーツ(HAW)の信じられないようなロングバレルによるパーフェクト10。
イベント中盤に到来した過去最高サイズのモンスタースウェル。残念ながら、もう一つの会場「The Box」は使用されませんでしたが、世界最高峰のサーフィンレースにふさわしいイベントになった今年の『Drug Aware Margaret River Pro』がウェイティングピリオド最終日の現地時間4月9日に終了。

QFからスタートしたファイナルデイ。メインブレイクの「Surfers Point」は公式6-8ftレンジのオープンフェイスでのマニューバーがメイン。朝方はバレルもあった絶好のコンディション。

コロヘ・アンディーノ(USA)、フィリッペ・トレド(BRA)が対戦したSFのH2では魚の大群が異常な動きをしたため、シャークアタックの危険性を考慮してすぐに選手をピックアップして安全が確認されるまで一時中断。これは2015年の「J-Bay」でミック・ファニング(AUS)がファイナルでシャークアタックに遭ってから「セーフティルール」が作成されたからで、初の対処は速やかでした。

この中断後でも両者の集中力は切れず、素晴らしいパフォーマンスを披露。コロヘがファイナルに勝ち上がり、QF、SFと圧倒的なサーフィンで9ポイント台を量産していたジョン・ジョン・フローレンス(HAW)と対戦。
コロヘも決して悪くない内容でしたが、マーガレットリバーとジョン・ジョンの相性は抜群で、二人の差は歴然。ジョン・ジョンのシグネチャームーブと言える全身を預けたパワーハックで9.63。更に違うアプローチで7.50をスコアしてコンビネーションに追い込むと最後は再びパワーハック、止まらないカービングで9.40。
僅か3本でコロヘを圧倒して通算5勝目を決めました。

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PHOTO: © WSL/Dunbar

優勝直後、ラインナップでリポートをしていたストライダー・ヴァシレフスキにマイクを向けられられたジョン・ジョンは、「ストークしているよ。風が止まってクリーンになり、とても楽しい波だった。スピードを出して大きなターンが出来るこのブレイクは大好きさ」とまずは一言。

この優勝でトップに立った感想を聞かれると、「それについてはまだ深く考えないよ。次のベルズは自信を持って勝つことに集中したい。また楽しい波であることを願いたいね」と話していました。

ファイナルを含め、9ポイント台を9本もマーク。当然、トータルスコアも高く、R3以降は19ポイント台が4ヒートと驚異的な数字を重ねたジョン・ジョン。
SFでは右肘をリーフにヒットしてテーピングを巻いていましたが、影響はなく、晴天に恵まれた日曜日に沢山集まったギャラリーを熱狂させていました。
ちなみにファイナル前には独特のマイクパフォーマンスでイベントを盛り上げていたバートン・リンチがギャラリーに向かって勝者の予想を聞いていましたが、圧倒的にジョン・ジョンの人気が高かったようです。

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PHOTO: © WSL/Dunbar

「様々な種類の素晴らしい波が沢山あるマーガレットリバーは世界中でお気に入りの場所の一つさ。沢山の観客が集まってくれ、特別なイベントになったよ。家族、そして、いつもサポートしてくれ、子供の頃から弟と共にコンテストに参加させてくれた母に感謝したい。家でライブを見てくれていると思うけど、この表彰式にいてくれたら良いなと思う。一緒に楽しくサーフィンしたりした私達チームの支えも本当に凄く、彼らにも感謝したいね」

同じ「Hurley」のチームメイトでもあるコロヘとの表彰式は和やかなムードで行われ、堂々とスピーチをしていたジョン・ジョン。
今年は元CT選手のロス・ウィリアムスをコーチに雇い、2年連続のワールドタイトル獲得に向けて順調なスタート。
特に今回のマーガレットリバーでは、「ネクストレベル」と言えるようなパワーと安定感で見ていても負ける気がしないような戦いぶりでした。

「このイベントでは自分のサーフィンに集中し、本当にエキサイトしていた。多くのことを学んだ昨年、今は力を注いできたサーフボードについても最高なんだ。コロヘとはアマチュア時代にやられていたから、仕返しが出来た。彼とのファイナルは楽しかったよ」

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PHOTO: © WSL/Dunbar

2016年の開幕戦以来3度目のファイナルとなったコロヘ(写真上)
残念ながら三度目の正直にはならず、初優勝はお預けに...。
それでも今回の成績でランキングは3位に浮上。昨年同様にタイトルレースの一員になる可能性は十分にあるでしょう。

「このイベントは本当に興奮したね。特に今日の波。そして、全体に見ても素晴らしかった。大きなウネリにオフショア。これ以上、多くを求めてはいけないよ。ツアーにいる皆と同じくハードワークをこなした上で自分のサーフィンが成り立っている。更に勝つために必要なこともあるんだ。このイベントはジョンに完敗だった。絶好調だった彼と違うカードが続いて良かったよ。昔からジョンと対戦してきたことを覚えているけど、コンテストで常に多くの刺激を受けてきたよ。そんな彼とCTのファイナルをシェア出来るなんて最高さ」

今やディノ・アンディーノの息子と言うよりも、自身の方が有名になったコロヘ。
顎髭を蓄えて貫禄さえ出てきた彼ですが、まだ23歳になったばかり。
意外にもジョン・ジョンの方が2歳年上なのです。

次の第3戦は4月12日〜24日にベルズビーチで開催される『Rip Curl Pro Bells Beach』
ワイルドカードの1枠をかけたトライアルには稲葉玲王、野呂玲花が参加します。

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PHOTO: © WSL/Sloane

『Drug Aware Margaret River Pro』結果
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
2位 コロヘ・アンディーノ(USA)
3位 ジャック・フリーストーン(AUS)、フィリッペ・トレド(BRA)
5位 オーウェン・ライト(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、ジョーディ・スミス(ZAF)

2017 Men’s Championship Tour
『Drug Aware Margaret River Pro』終了後のランキング
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 16,500pt
2位 オーウェン・ライト(AUS) 15,200pt
3位 コロヘ・アンディーノ(USA) 12,000pt
4位 ジョーディ・スミス(ZAF) 9,200pt
4位 エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA) 9,200pt

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